【運送業】黒ナンバーを取って軽自動車で運送業を始める方法

この記事では、軽自動車で運送業を始めるために、黒ナンバーを取得する方法について解説します。

黒ナンバーとは

黒ナンバーとは、営業用の軽自動車に使われるナンバープレートのことで、黒字に黄色文字のナンバープレートのことです。

軽自動車で運送業を営むには、その軽自動車のナンバーは営業用の黒ナンバーでなければなりません。

自家用の軽自動車は黄色地に黒文字のナンバープレートで黄色ナンバーなどと呼ばれていますが、黄色ナンバーのままで運送業を行うことは違法です。

黒ナンバーで行う運送業は、正式には「貨物軽自動車運送事業」といい、黒ナンバーと車庫、営業所等を用意すれば、届出を行うことで事業を開始することができます。

また、軽自動車ならどんな車でも黒ナンバーに代えて運送業ができるわけではなく、貨物用の4ナンバーであり、十院定数は原則として2名以下でなければなりません。

5ナンバーの乗用車のままでは黒ナンバー、つまり営業車にすることはできず、運送業を行うことはできません。

黒ナンバーの取得方法

黒ナンバーを取得することは、貨物軽自動車運送事業の届出を行うことにより手続きが開始します。

手続きの流れは次のとおりです。

  1. 運輸支局に事業経営届出書を提出する
  2. 運輸支局で連絡票が発行される
  3. 軽自動車検査協会で車検証とナンバープレートを発行してもらう
  4. 黒ナンバーに取り換える

届出ですから、書類が正しく作られ、正しく提出され、受け取ってもらえれば、間違いなく連絡書が発行されます。うまくいけば当日発行されます。

連絡書というのは、なぜこんな名称なのかわかりませんが、おそらく、運輸支局から別組織の軽自動車検査協会へ車検証やナンバープレートを発行することについて連絡するための書類ということなのでしょう。

運輸支局に提出する書類は、次のとおりです。

  • 貨物軽自動車運送事業経営届出書
  • 運賃料金設定届出書
  • 運賃料金表
  • ナンバーを変更しようとする軽自動車の車検証の写し
  • 新車の場合は、完成検査修了証の写しやカタログのコピー

届出書の様式は次のようなものです。

貨物軽自動車運送事業経営届出書

 

5ナンバーを4ナンバーに変える

現在使用中の軽自動車を使い、運送業を始めようとするとき、お使いの軽自動車が4ナンバーの軽貨物車であればいいですが、5ナンバーの軽乗用車の場合はそのままでは、黒ナンバーに変えることはできません。

運送業を始めるためには5ナンバーを4ナンバーに変更しなければなりません。

4ナンバーは軽貨物なので、荷物を積み込めるような構造でなければなりません。

具体的には、リアシートを取っ払って、二人乗りにすることが必要です。

そのうえで、荷物を積み込む部分の面積が0.6平方メートル以上かつ、バックドアを開けたときの開口部の面積が60センチメートル×80センチメートル以上必要です。

このサイズを満足しない軽自動車は5ナンバーに変えることはできませんので、諦めてください。

ただ、普通の経バンであれば、大丈夫だと思われます。

これらの作業、確認をおこない、「構造変更」という手続きを軽自動車検査協会で行わなければなりません。

これにより、4ナンバーのナンバープレートと新しい車検証を手に入れることができます。

このナンバープレートはまだ黄色ナンバーです。

4ナンバーの軽自動車を持って、黒ナンバーに変更する手続きを行いましょう。

黒ナンバーのメリット

黒ナンバーの最大のメリットは、運送業を行うことができるということです。

お金を稼ぐことができます。

個人事業主として、一国一城の主として、仕事を四、お金を稼ぐことができます。

運送業は人手不足といわれて久しく、今後のライフスタイルの変化を考えても、食いっぱぐれることはないのではないかと思われます。

その他のメリットとしては、税金が安くなる、ということがあります。

例えば軽自動車税の年額は次のとおりになります。

  • 黄色5ナンバー(自家用乗用):7,200円
  • 黒色4ナンバー(営業用貨物):3,000円

4,200円も安いですね。

黒ナンバーのデメリット

黒ナンバーのデメリットとしては、任意保険の保険料が割高になることです。

一般的に自家用車と比較して、1~2割程度高くなります。

理由は、営業で利用するため、利用時間、距離も重要者と比較して長くなり、その分自己のリスクが増えるからでしょう。

また、黒ナンバーの任意保険を取り扱っている保険会社が、乗用車と比較して少ないようです。ただ、大手の保険会社は取り扱っているので、大きな問題にはならないと思います。

  • 三井住友海上
  • 東京海上
  • 損保ジャパン日本興亜

上記の3社あたりが多いようです。

また、注意点としては、乗用車の等級を引き継ぐことができないということです。

黒ナンバーでまた最初からやり直しです。

とはいえ、大事なことは事故をおこさないことです。

けがをして仕事を続けることができなくなったり、黒魔が使えなくなったりすると収入がゼロになります。

安全運転で営業に励みましょう。