【運送業】一般貨物自動車運送事業の許可申請に係る法令試験について

この記事では、一般貨物自動車運送事業の許可申請に係る法令試験について紹介します。

貨物自動車運送事業の許可に係る申請書類を管轄の運輸支局に提出すると、法令試験の実施についての通知が送付されます。

試験の必要な運送業の許可申請事案

まず、試験を受けなければならない許可申請の事案は次のとおりです。

  • 一般貨物自動車運送事業の経営許可申請
  • 一般貨物自動車運送事業の事業の譲渡、譲受、合併、分割、相続認可申請
  • 特定貨物自動車運送事業の経営許可申請

受験者について

続いて、受験者についてです。
受験者は一つの申請につき一名だけです。
申請者が個人である場合は申請者本人が受験者になります。
申請者が法人である場合は、事業に専従する役員の中の一名です。
役員が何人もいるからといって、複数人受験することはできません。

法令試験の実施方法

法令試験の実施方法は、次の通りです。

法令試験は奇数月年6回実施されています。
原則として、許可申請書を受理した月の翌月以降に、初回の法令試験を実施することになります。
法令試験の実施予定日の前までに申請者あてに通知されます。

特別に受験の申し込み等をする必要はありません。

試験を実施した結果、合格基準に達していない場合は翌々月2ヶ月後に1回に限り再試験を受けることができます。

再試験についても申請者に通知がありますので、それに従ってください。

再試験においても不合格だった場合は、取り下げ願い書を提出し、申請を差し戻します。
何もしないと却下処分ということになります。
そうなると、申請書の提出からやり直しになります。

試験当日に受験者確認として、申請者本人であることを確認できる運転免許証またはパスポート等を提示してください。

試験の出題範囲

試験の出題範囲は次の通りです。

  1. 貨物自動車運送事業法
  2. 貨物自動車運送事業法施行規則
  3. 貨物自動車運送事業輸送安全規則
  4. 貨物自動車運送事業報告規則
  5. 自動車事故報告規則
  6. 道路運送法
  7. 道路運送車両法
  8. 道路交通法
  9. 安全労働基準法
  10. 自動車運転者の労働時間等の改善のための基準
  11. 労働安全衛生法
  12. 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律
  13. 下請代金支払遅延等防止法

結構大変な量です。

法令の条文というのは慣れてないと大変読みにくいものです。
適当な参考書を入手して勉強するか、または法令試験用のセミナーなどに参加してみるのもいいでしょう。

合格基準

設問方式は〇✕方式および語群選択方式となっています。
出題数は30問で正解率80%以上で合格になります。

試験時間は50分です。

試験中に参考資料等の持ち込みはをすることはできません。
ただし、関係法令等の条文が記載された資料を配布されます。
それらの資料をもとに試験を受ける訳ですが、その資料には書き込みをしてはいけません。

また試験終了後に回収されるので心しておきましょう。

以上、法令試験の紹介でした。

忙しくて準備不足になる方がほとんどです。
しかし、合格しなければ、運送業を営むことはできません。
忙しいことを言い訳にせず、しっかり時間をとって準備をすべきですね。