この記事では、産業廃棄物収集運搬業の許可を受けるために必要な講習会について解説しています。
令和2年、新型ウィルスの影響により4月から6月までの間、講習会は中止となっており、7月以降、当分の間はオンライン講義と会場試験を組み合わせた暫定的な講習会を実施することになっています。
暫定的な講習会の概要
暫定的な講習会は、オンライン講義と会場試験を組み合わせたもので、試験を行う会場は、完全防止対策を十分に講じたうえで実施されることになっています。
また、感染予防の観点から、都道府県をまたぐ人の移動を抑制することが求められていることから、暫定的な講習会においても開催する都道府県の在住者のみが受験することができ、他の都道府県からの受験は認められないことになっています。
暫定的な講習会の実施時期、受付開始時期
緊急事態宣言が解除されましたが、今後の感染の状況により変更がある可能性があります。
令和2年6月1日時点では、小規模の集会等の開催が容認される状況になるであろうとの見込みで次のとおり予定されています。
- 受付開始:6月中下旬以降を予定
- 試験開始:7月中下旬以降を予定
暫定的な講習会の実施地域と受験制限
緊急事態宣言が解除されたことから、小規模の集会等の開催が可能になった都道府県から順次講習会の試験が受験できるよう開催計画が検討されることになっています。
受験可能な講習過程は次のとおりです。
1.産業廃棄物処理の許可申請に関する講習会(新規)
- 産業廃棄物の収集・運搬過程
- 産業廃棄物の処分過程
- 特別管理産業廃棄物の収集・運搬過程
- 特別管理産業廃棄物の処分過程
2.産業廃棄物処理の許可申請に関する講習会(更新)
- 産業廃棄物又は特別管理産業廃棄物の収集・運搬過程
- 産業廃棄物又は特別管理産業廃棄物の処分過程
3.特別管理産業廃棄物管理責任者に関する講習会
なお、当分の間は、申込できるのは居住する都道府県の会場のみです。
暫定的な講習会の試験会場と感染防止対策
感染防止の観点から、次のような感染防止対策を講じたうえで試験を実施することになっています。
- 換気を十分に行う
- 受験者が距離を置いて着席できるようにする
- 受験者のマスク着用を義務付ける
- 手消毒を徹底させる
- 試験会場で検温を実施する
- 発熱者、体調不良者は受験制限を行う
また、3密を回避するため、1回の試験の参加人数は制限されます。
試験会場の大きさによると思いますが、1回に50名以下とし、数回に分けて実施されることになります。
オンライン講義から試験までの流れ
まずは、オンライン講義をインターネットにより受講を申し込みます。
書面での申し込みはできないようです。
申し込み後、日本産業廃棄物処理振興センターよりテキストが送付されます。
受講生は、オンライン講義を受講した後、指定された会場で試験を受けることになります。
試験に合格した受講者には従来どおり、修了証が交付され、産廃業の許可申請を行うことができるようになります。
また、合格基準や受講料は従来どおりです。
- 産業廃棄物収集運搬業の新規講習の場合、30,400円
- 特別産業廃棄物収集運搬業の新規講習の場合、46,200円
- 更新講習の場合、20,000円
具体的な日程や申し込み方法は、まだ公表されていません。(令和2年6月1日現在)
日本産業廃棄物処理振興センターのホームページで公表されることになりますので、必要な方は、6月中旬以降、チェックを欠かさないようにしましょう。