【飲食店】祭りなどで臨時に飲食店を営業するときの注意事項と手続き

この記事では、お祭りやバザー等地域の催し物などで食品を調理し、販売、提供する場合について説明しています。

地域で開催されるお祭りやその他行事において、屋台のようなもので食事を提供することは良く見られます。

このような臨時で短期間のものであってもルールに則って食品を提供するように定められており、広島県においては、「臨時食品取扱い施設開設届」という届出をしなければなりません。

人の口に入るものを取り扱う以上、衛生面には気を配り、食中毒など発生しないよう食品の取り扱いには注意しなければなりません。

取り扱う食品について

具体的には次のような注意事項を守って食品を取り扱わなければなりません。

  • 簡単な調理加工で、かつ、提供前にその場で十分加熱されたもの。
  • その場で飲食させる形態のもの歳、持ち帰るの形態は認めない。

指針として、次のような食品は、食中毒等の健康被害が発生するリスクが高いと考えられています。

  • 弁当類
  • おにぎり
  • サンドイッチ
  • 生もの(寿司、刺身)
  • 冷やし麺(ざるそば等)
  • 生菓子(あん、生クリーム類、果物をくわえたものなど)

これらは、提供する前に加熱することがない食品です。したがってこのような食品は避けるべきです。

加熱により健康被害の発生するリスクが低いと考えられ食品としては次のようなものが挙げられています。

  • 煮物類(おでん、豚汁等)
  • 焼き物類(たこ焼き、イカ焼き等)
  • 蒸し物類(蒸しギョウザ、蒸しシュウマイ等)
  • 麺類(うどん、ラーメン等)
  • 揚げ物(唐揚げ、フライドポテト等)
  • 喫茶類(かき氷、コーヒー等)
  • 米飯類(炊き込みご飯、カレーライス等)
  • 菓子類(揚げドーナツ等)

その他の注意点として次のよなことが挙げられます。

調理する人について

次のようなことに留意する必要があります。

  • 手や指に傷がないこと
  • 下痢や腹痛などの症状がないこと
  • 手洗い、消毒を十分にすること
  • 爪は短く切ること
  • 指輪、腕時計等は外すこと
調理を行う施設や器具について

留意点としては次のとおりです。

  • 施設周辺は常に清潔に保つこと
  • ごみやほこりの混入防止に努めること
  • 食器類、包丁、まな板等は十分に洗浄、殺菌すること

施設の構造については次のようなものにする必要があります。

  • 屋根を有し、清掃しやすく、すべての設備を収納できる構造であること
  • 食品を調理する場所は地面から70センチメートル以上の高さとすること
  • 必要に応じ、保冷設備、冷蔵冷凍設備を備えること
  • 必要に応じ、食品、器具、容器等を衛生的に保管できる設備を備えること
  • 廃棄物容器を備えること
  • 手や指を消毒するための薬品を備えること
食品の取り扱い方法について

食品の取り扱いについては次のことに留意しなければなりません。

  • 魚介類・食肉等は、クーラーボックス等を使用し冷蔵を徹底すること
  • 食品の中心部までしっかり加熱すること
  • 調理した食品は会場内で飲食することとし、持ち帰りはさせないようにすること
  • 前日調理は行わないこと
  • 材料の仕込みは、自宅や現地で行わず、食品衛生法の営業許可施設、もしくは公民館、集会室等の調理設備の整った施設で行うこと
  • 井戸水を使用する場合は水質検査を実施すること
  • 食器は原則使い捨てとすること

その他、万が一のときのために、調理した食品を50グラムづつ採取し、2週間冷凍保管しなければなりません。

イベントを楽しい思い出にするためにも、定められたルールを守り、食中毒など発生させないように気をつけましょう。